HOYAグループ健康施策

HOYAグループでは、社員の豊かなライフプランと企業の永続的な発展の実現を目指し、社員が健全な心身で生き生きと働けるように、健康の保持・増進にグループ全体で取り組んでいます。

1. 健康経営の推進

健康経営宣言及びCEOから社員への健康に関するメッセージ

 

HOYAグループでは、「社員の健康保持・増進に関する取り組みは経営上の“投資”である」との認識にたち、会社の支援とすべての社員の協力により、健康経営に取り組んでいます。
CEOによる健康経営宣言とともに、「HOYAグループ社員が守る7ヶ条」が社員へのメッセージとして配信されています。

 

健康経営の推進に関わる体制

 

 

 

戦略マップの作成

HOYAグループでは、健康経営・健康投資を効果的・効率的に行うために、課題から取組までの結びつきを見える化する「戦略マップ」を作成し、こちらに基づいて健康経営を推し進めています。

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労働生産性の向上

HOYAグループでは、社員ひとりひとりのWell-beingの向上とともに各々が能力を発揮できるよう、働きやすい職場環境を整備するとともに、健康課題に応じた健康施策を展開し、最終的にはプレゼンティズム(*1)及びアブセンティズム(*2)の解消を目指しています。2021年度から実施している社内調査において、プレゼンティズムに大きく影響している上位の健康課題は首の不調や肩こり、睡眠、腰痛であり、これらの課題に優先的に改善に取り組んでいます。また、脳・心血管疾患やメンタルヘルス不調の予防、職場復帰支援及び治療との両立支援に力を入れ、アブセンティズムの減少に向けても取り組んでいます。

(*1)プレゼンティズム=健康問題による出勤時の生産性低下、QQ methodを用いて測定
(*2)アブセンティズム=健康問題による欠勤

健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定取得

 

HOYAグループは、2017年に「健康経営優良法人認定制度」が開始されて以降、連続して「健康経営優良法人 (大規模法人部門)」認定を取得しています(2024年4月1日現在)。この制度は経済産業省が日本健康会議と共同で、保険者と連携して優良な健康経営を実践している法人を認定・公表するものです。

HOYAグループでは、日常より健康経営の実践に取り組んでいます。

2. 感染症対策

新興感染症流行対策

COVID-19流行以前より、新型インフルエンザ等の新興感染症のパンデミックを想定した「新型インフルエンザ等行動計画ガイドライン」を策定し、積極的に新興感染症の対策に取り組んでいます。当ガイドラインにおいて、HOYAグループ感染症危機管理対策チームの設置、事業継続計画の策定、情報収集及び伝達・共有ルートの整備に加え、社員やその家族、関係者等の安全確保を最優先として、健康被害を最小限に抑えながら製品等を安定供給できる体制を整備しています。

COVID-19対策

COVID-19流行初期から、上記の「新型インフルエンザ等行動計画ガイドライン」に基づき、危機管理体制を整え、COVID-19感染対策ハンドブックを発行しました。2023年4月に、COVID-19の感染状況は世界的に落ち着き、事業への影響が見受けられなくなったことから、上記のCOVID-19感染対策ハンドブックの適用を終了としました。

業務上感染予防

「HOYAグループ業務上感染予防ガイドライン」に基づき、業務上直接または間接的に血液等に接触し、感染の危険がある業務に従事する社員が実施すべき標準予防策や予防接種、緊急時対応の教育を実施しています。

 

3. 生活習慣病予防及び重症化予防対策

健康診断事後措置の強化(生活習慣病などの疾病重症化予防)

HOYAグループの健康診断実施率は2023年度100%であり、健管理不良者や、要受診者に該当した社員に対して、産業医及び保健師により事後措置(保健指導や受診勧奨)を徹底して行っています。過去5年間の事後措置実施率は100%を維持しています。また、精密検査受診率、管理不良者率や要受診者率などをモニターし、評価・改善に取り組んでいます。この3年は特に、血圧・血糖いずれも管理不良者率は0.22~0.57%と極めて低い値で推移しています。また、Crude coverage (CC:医療サービスが必要な人が適切に医療機関に受診している割合)や、Effectiveness coverage(EC:医療サービスが必要な人が医療機関に受診し、かつ、治療による疾患のコントロールが良好である割合)を評価し、受診勧奨及び治療効果の向上に努めています。

※ 精密検査受診率:要精密検査または要受診と通知を受けた社員のうち、医療機関を受診した者の割合
※ 管理不良者:血圧180/110mmHg以上、血糖HbA1c>8%, FBS 200mg/dl以上相当
※ 要受診者:血圧160/100mmHg以上、血糖HbA1c>6.5%, FBS 126mg/dl以上相当

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特定健康診査・特定保健指導

メタボリックシンドローム対策として、特定保健指導の開始に先立ち、2002年からHOYA健康保険組合と連携し、社員の生活習慣病予防に重点を置いた保健指導(生活習慣改善プログラム)を行っています。また、生活習慣病の早期発見・早期対応を目的として、特定健康診査の対象年齢を40歳未満(25歳、30歳、35歳の節目年齢)へ拡大しています。

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
特定健康診査の受診率 93.1% 97.2% 98.0% 100.0% 100.0%
特定保健指導の実施率 積極的支援 21.9% 22.8% 33.6% 33.8% 実施中
動機付け支援 56.2% 58.3% 62.0% 81.5% 実施中

(HOYA健康保険組合で実施したHOYAグループのみのデータを使用)

 

生活習慣改善支援

生活習慣改善の支援として、産業医や保健師により健康知識の啓発活動(講話やポスター掲示、面談など)を行っています。また、食生活の改善を目的として、食堂を有するすべての事業所において、提供する食事メニューの栄養成分と栄養摂取目安量を表示し、適切な栄養摂取目安量に基づいたヘルシーメニューの検討・提供を行っています。

さらに、生活習慣病予防としてだけでなく肩こり腰痛や睡眠の質の向上のために、スマートフォンアプリを用いた運動習慣促進施策を展開しています。

 

【健康知識の啓発講話】

 

【食堂メニューの栄養成分表示】

 

 

 

 

 

 

 

【職場体操】

 

 

がん検診受診率向上

HOYA健康保険組合とのコラボヘルス事業として、がん検診を実施しています。35歳及び40歳以上の被保険者及び被扶養者を対象に大腸がん検診(便潜血検査)、40歳以上の被保険者及び被扶養者を対象に胃部内視鏡検査、30歳以上の被保険者及び被扶養者を対象に子宮がん検診と乳がん検診を実施しています。産業医及び保健師がHOYA健康保険組合と連携し、受検率を向上させるための啓発活動を行っています。

 

これまでの各種がん検診実施実績

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
大腸がん 2,281名 2,332名 2,298名 2,235名 3092 名
胃がん 276名 154名 169名 236名 258 名
子宮がん 256名 172名 171名 281名 307 名
乳がん 308名 216名 208名 244名 391 名

4. メンタルヘルス対策

「HOYAグループメンタルヘルスケアガイドライン」に基づき、産業医によるメンタルヘルス教育(管理者教育・一般社員教育)を行い、社員のメンタルヘルスケアに対する理解を深めています。管理者によるラインのケアを徹底するとともに、治療導入・復職対応における管理者及び人事担当者、産業医の役割を明確化し、効果的に連携できる体制を整えています。また、ストレスチェック制度においては、2023年度の受検率は93.8%と経年的に上昇しており、その回答結果を社員のメンタルヘルス対策に積極的に活用しています。医師面接が必要と判断された方には、産業医が速やかにフォローアップしています。更に、ストレスチェック実施後は、組織分析結果を活用し、継続的な職場環境改善への取り組みを行っています。

 

そして、2020年からは「HOYAグループハラスメント防止対策ポリシー」「HOYAグループハラスメント防止対策ガイドライン」を定め、ハラスメントに関する教育や相談体制を強化して、職場におけるハラスメント防止に努めています。

5. 職場復帰支援及び治療との両立支援

メンタルヘルス不調・身体疾患問わず、疾病を抱える社員が、業務によって疾病を増悪させることなく、「治療と仕事の両立支援」を実施するため、療養中から産業医が定期的に面談を実施し、主治医との連携及び職場上司・人事との連携を行っています。職場復帰の際には、職場復帰可否の判断及び就業上の配慮等について、産業医が助言・指導をし、復職後も通常勤務が可能になるまで定期的にフォローアップを行っています。

 

※長期休業者率=30日以上休業した者の割合(有給休暇及び土日祝日を含む)
※復職率=当該年度中に復職または退職した社員のうち、復職できた割合

6. 女性の健康推進

HOYAグループでは、ダイバーシティプロジェクト「みん活(みんなが活躍できる職場づくり)」の一環として、女性の採用拡大と職域拡大に取り組んでいるほか、女性社員を対象としたキャリアアップセミナーやロールモデルによる講演会、部門横断的な交流会などを開催しています。これに併せて、2019年度からは産業医による健康セミナーとして、月経前症候群や月経困難症、更年期障害などの女性特有の健康課題をテーマとした研修を実施し、ヘルスリテラシーの向上を図っています。

【「女性のヘルスケア」研修スライド】

7. 喫煙対策

受動喫煙防止を目的として、2008年4月より国内外の全ての事業所において、原則として屋内全面禁煙としました。屋外の喫煙スペースにおいても設置基準を設け、通行や休憩時における受動喫煙を防止するように努め、その後も段階的に受動喫煙対策を強化しています。2018年度からは、会社主催の会食等では、全面禁煙もしくは完全分煙の会場を選択することとしました。2019年度末には国内外全ての事業所において就業時間内全面禁煙の導入を完了し、2021年10月から事業所内全面禁煙としました。社員が生活時間の多くを過ごす職場環境をより快適なものとすることを目指しています。

また、社員の禁煙サポートにも力を入れており、2018年度から健康保険組合とのコラボヘルス事業として、オンライン禁煙プログラムを継続して提供しています。2023年度に2019年度比で男性喫煙率6.8%減少、女性喫煙率6.1%減少を目標に掲げて取り組んでおり、喫煙率は年々減少傾向です。

8. 過重労働対策及びワークライフバランスの向上

労働安全衛生法令に準拠した内容で「HOYAグループ過重労働による健康障害防止基準」を定め、グループ全社に展開しています。長時間労働者に対しては、産業医面談を徹底するとともに、労務管理と健康管理の双方の観点から、産業医が人事担当者及び管理者と連携して長時間労働を削減する体制を整えています。また、年次有給休暇取得率の向上を毎年のHOYAグル-プ環境・労働安全衛生・健康重点項目として掲げ、目標値を設定して、年次有給休暇を取りやすい職場環境の整備及び取得率向上に取り組んでいます。

 

9. 海外勤務者の健康管理

「HOYAグループ海外勤務者健康管理ガイドライン」を定め、海外勤務者と帯同家族に対して出国から帰国まで一貫した健康管理を行っています。慢性疾患の継続加療を必要とする海外勤務者も増加していることから、急性疾患への対応に加え、慢性疾患の継続的な治療が安心して受けられるよう、産業医が現地医療機関との連携や受診サポートを行なっています。
出国前には、産業医面談を行い、現地滞在中の健康管理の注意点や現地医療機関受診の流れ等について説明しています。また、海外勤務中には、定期的な健康診断及び事後措置の実施、現地医療機関受診のサポート、健康相談などを実施しています。
また、産業医が定期的に海外拠点を訪問し、現地の医療機関と事業所との連携をサポートしています。現地医療機関と事業所が連携することで、現地社員及び海外勤務者に関わらず、緊急時対応や慢性疾患の管理に対して、適切かつ迅速な医療サービスを受けることができる体制を整えています。

10. 救急・応急手当の充実強化

職場での事故や緊急時対応の際に、適切な救急・応急手当を行い、社員の健康障害を最小限にすることを目的として、「HOYAグループ救急・応急手当基準」を定めています。救急応急用具の配置や管理を徹底し、全社員が救命講習を受講することを目標とし、不測の事態に備える体制を整えています。また、AEDの設置をしている事業所では、勤務シフト毎に2名以上の救命講習修了者を配置するよう進めています。

 

 

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