
市場成長性
市場の成長性とHOYAの可能性
ライフケア事業は、世界的な高齢化や新興国の生活水準向上などを背景に、市場自体の長期にわたる構造的な拡大が見込まれています。また、情報・通信事業においても半導体の微細化の進展や、データセンターの需要拡大などにより、市場成長が期待されており、それぞれの事業で市場の成長性を上回るパフォーマンスを達成すべく、成長投資をおこなっていきます。
ライフケア分野
世界的な高齢化、新興国の生活水準の向上により市場成長
世界的な高齢化により市場が拡大
世界的に高齢化が進むことで、加齢による視力低下からメガネ、コンタクトレンズ、眼内レンズなどによる視力矯正を必要とされる方の増加が予想されています。また、各国政府が高齢化の進展による医療費の増大を抑制するために、軟性内視鏡に対するニーズの高まりが予想されます。
世界の老齢人口(65歳以上)予測

出典:国際連合The 2024 Revision of World Population Prospects
新興国の生活水準の向上が市場を拡大
新興国の経済発展を背景に、アジアを中心に世界の中間所得者層の人口が拡大します。今までメガネを購入できなかった方や手術を受けることができなかった方が治療の機会を得ることによって、HOYAのビジネス機会も拡大します。
世界における中間所得者層の推移予測

出典:Kharas, H. (2017).
The unprecedented expansion of the global middle class: An update.
Global Economy & Development Working Paper 100.
Brookings Institution.
老齢人口、中間所得者層の増加が市場を拡大
世界的な老齢人口の増加、新興国の経済成長による購買力の増加、健康意識の増大、スクリーンタイムの長時間化による視力低下などにより、メガネレンズの需要は世界的に増加しています。
メガネレンズの世界市場動向

低侵襲医療のニーズ拡大が内視鏡市場を拡大
高齢化社会の進展に伴い、世界的に医療費が増加しており、各国政府は、医療費抑制のために疾病の早期発見および低侵襲医療を推奨しています。また、低侵襲医療は、患者様の体にメスを入れずに体への負担を極力抑える医療として、ニーズが拡大しています。体に傷をつけることなく診断‧治療できる軟性内視鏡は、そのニーズに応える医療機器として大きく期待されています。
医療用内視鏡(軟性鏡、硬性鏡、他)の世界市場動向

Allied Market Research
【市場成長の背景】
人口の高齢化
がん罹患率の上昇
疾病予防への取り組み
QOL・低浸襲診断・治療機器へのニーズ拡大
新興国における医療インフラの整備
スクリーンタイムの増加による視力低下の若年化
情報・通信分野
次世代技術の進化と用途の拡大により市場成長
情報‧通信事業は全体として市場が成熟していますが、個々の製品にクローズアップすると、将来の成長が期待できる分野があります。
EUV露光用マスクブランクス
EUV露光とは波長の短いExtreme Ultraviolet(極端紫外線)を使って半導体の回路を基板に焼き付ける技術で、半導体回路のさらなる微細化の鍵となるものです。HOYAは顧客からのニーズを正確に把握し、これに適切に応えていくことで、EUV露光⽤マスクブランクス市場を主導していきます。
HOYA EUV ブランクス売上/
EUV露光機売上累計(数量)

ニアラインストレージ向けHDD用ガラスディスク
ニアラインストレージはバックアップやアーカイブ⽤途に使われ、世界的なデータ量の増加に対応するために長期にわたって成長が見込まれます。 データセンター内の設置スペースの効率化のために、ストレージ あたりの記憶容量の増加が求められています。これを実現するには、次世代の大容量記録技術HAMR(熱アシスト磁気記録方式)や ディスクの薄型化によるHDD1台あたりのディスク搭載数増加が必要であり、いずれにおいてもHOYAのガラスディスクが必要となる見込みです。
データ流通量の推移
5Gや人工知能などの技術発達により、グローバルでの
データ成長が加速

出所:会社データ
エンタープライズ向けエクサバイト出荷量
HDDはニアラインにおいて今後も中心的な役割を担う

出所:会社データ
車載カメラレンズ
車載⽤のレンズは自動運転技術に必要なセンサーに使われることが見込まれ、市場成長が期待されています。当社の強みである付加価値の高いガラス材料や、非球面ガラスレンズを活かし、市場の成長を取り込んでいきます。