ライフケア事業は、世界的な高齢化や新興国の生活水準向上などを背景に、市場自体の長期構造的な拡大が見込まれています。また、情 報・通信事業においても半導体の微細化の進展や、データセンターの需要拡大などにより、市場成長が期待されており、それぞれの事業で市場の成長性を上回るパフォーマンスを達成すべく、成長投資をおこなっていきます。
世界的な高齢化、新興国の生活水準の向上により市場成長
世界的に高齢化が進むことで、加齢による視力低下からメガネを必要とされる方の増加が予想されています。また、各国政府が高齢化の進展による医療費の増大を抑制するために、軟性内視鏡に対するニーズの高まりが予想されます。
新興国の経済発展を背景に、アジアを中心に世界の中間所得者層の人口が 拡大します。今までメガネを購入できなかった方や手術を受 けることができなかった方が治療の機会を得ることによって、 HOYAのビジネス機会も拡大します。
世界的な老齢人口の増加、新興国の経済成長による購買力の増加、健康意識の増大、スクリーンタイムの長時間化による視力低下などにより、メガネレンズの需要は世界的に増加しています。
高齢化社会の進展に伴い、世界的に医療費の拡大が進んでいます。各国政府は、疾病の早期発見および低侵襲医療を推奨。低侵襲医療は、患者様の体にメスを入れずに体への負担を極力抑える医療として、ニーズが拡大しています。体に傷をつけることなく診断・治療できる軟性内視鏡は、そのニーズに応える医療機器として大きく期待されています。
次世代技術の進化と用途の拡大により市場成長
情報・通信事業は全体として市場が成熟していますが、個々の製品にクローズアップすると、将来の成長が期待できる分野があります。
EUV露光とは波長の短いExtreme Ultraviolet(極端紫外線)を使って半導体の回路を基板に焼き付ける技術で、半導体回路のさらなる微細化の鍵となるものです。HOYAは顧客からのニーズを正確に把握し、これに適切に応えていくことで、EUV露光⽤マスクブランクス市場を主導していきます。
ニアラインストレージはバックアップやアーカイブ⽤途に使われ、世界的なデータ量の増加に対応するために大きな成長が続いています。 データセンター内の設置スペースの効率化のために、ストレージ あたりの記憶容量の増加が求められています。HOYAはディスクの薄型化により、HDD1台あたりのディスク搭載数の増加を顧客に提案していくことで、この要望に対応し、ディスクの出荷数量増加を図っていきます。
車載⽤のレンズは自動運転技術に必要なセンサーに使われることが見込まれ、市場成長が期待されています。当社の強みである付加価値の高いガラス材料や、非球面ガラスレンズを活かし、市場の成長を取り込んでいきます。