水
水資源活用の取り組み
HOYAグループでは、環境基本方針に基づき、水資源の有効活用に取り組んでいます。グローバルに水の再利用の推進や使用量の削減を図ることで、持続可能な水資源管理を目指します。
› HOYAグループ環境に関する理念及び基本方針
水使用量削減目標
HOYAグループでは、水使用量の多い2事業部(グループ取水量の75%を占める)を対象に、2030年度までに生産数当たりの取水量を2021年度比で16%削減する目標を設定しています。また、全製造拠点を対象に、各年度の取水量を基準年度である2021年度以下に抑制することを目標としています。
これらの目標の達成に向け、各事業部では水使用状況を踏まえた個別目標とロードマップを策定しています。特に、取水量の多い拠点や水ストレスリスクの高い拠点を中心に、生産工程の改善や水の再利用率向上などの施策を推進しています。これにより、水使用量の削減と水利用効率の向上に取り組んでいます。
その結果、生産量が増加する中でも、2025年度の取水量は基準年比で約14%削減し、目標水準以下の抑制を継続しています。また、生産数当たりの取水原単位は基準年比で16%削減し、目標の水準に到達しました。
HOYAグループ水使用量(取水量)
原単位目標
2030年度までに生産数※当たりの取水量を16%削減する。(基準年2021年度)ただし、取水量の総量は基準年レベルを上回らないように取り組む。
※製造製品が異なる事業を合算するため、社内で算定した換算方式での生産数
取水量
2025年度のHOYAグループの取水量は16,085千㎥となり、前年度比で3%増加しました。一方、生産数当たりの取水原単位は前年比で3pt改善し、基準年度比で16%削減と目標の水準に到達しました。水再利用率も27%と安定した水準を維持しています。
近年は、生産工程の改善や水の再利用拡大などの取り組みにより、水利用効率の向上を継続して進めています。2025年度も生産量の増加を吸収しながら原単位改善を実現しており、水資源の効率的な利用が着実に進展しています。
取水量
水再利用率
※取水量は、生産拠点を対象とし、市水・工業用水・地下水の使用量に基づき、算出しています。
排水管理と水質改善
HOYAグループでは、法令および各地域の排水基準を順守するとともに、「HOYAグループ環境設備基準」に基づき、各生産拠点で排水管理を実施しています。排水処理設備の適切な運用に加え、pH、BOD(生物化学的酸素要求量)、水温などの水質指標を定期的に測定・モニタリングし、外部測定機関による検査も実施しています。
また、本社環境・安全衛生部が生産拠点を定期的に訪問し、排水処理設備や排水管理体制の運用状況について内部監査を実施しています。監査結果は改善活動に反映し、継続的な水質管理の向上につなげています。
例えば、マスクブランクスの生産工程では、使用する化学物質の削減や工程改善を進めることで、排水負荷の低減と水リサイクル率の向上を推進しています。
また、排水設備には漏えい防止対策を講じるとともに、有害物質の漏えい発生時に備えた緊急対応手順を整備し、水環境への影響低減に取り組んでいます。
› マスクブランクス排水処理における化学物質削減と水リサイクル
水ストレスリスク
水は、HOYAグループの事業活動を支える重要な資源のひとつです。特に、MD事業部(HDDガラスサブストレート)およびVC事業部(メガネレンズ)の生産工程では、多くの水を使用しています。
当社では、水資源の持続可能な利用に向けて、Aqueduct Water Risk Atlasを活用するとともに、拠点へのヒアリングを実施し、生産拠点ごとの水ストレスリスクを総合的に評価しています。評価の結果、リスクが高いと判断された拠点については、本社環境‧ 安全衛生部と連携し、対策の策定と施策の実行を重点的に進めています。こうした取り組みを通じて、水資源の効率的な活用を推進するとともに、地域の水環境への配慮と持続的な成長の両立を目指しています。
地域 |
生産拠点数 |
Aqueduct |
|---|---|---|
日本 |
9 |
0 |
アジア(日本以外) |
30 |
11 |
米州 |
9 |
2 |
EMEA |
11 |
4 |
合計 |
59 |
17 |
取水量 |
千㎥ |
|---|---|
グループ合計 |
16,085 |
水ストレス高以上拠点 |
3,516 |
水ストレス高以上拠点 取水量割合 |
22% |
水再利用の取り組み
水資源の有効活用に向け、生産工程で使用する水の再利用を推進しています。各事業では、工程改善や設備導入を通じて、水利用効率の向上に取り組んでいます。
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フォトマスク製造工程における超純水リサイクル
フォトマスク製造工程では、さまざまな薬品や異物を取り除くために超純水を使用して洗浄しています。使用後の水は排水処理設備で無害化処理をおこなった後、一部を回収し再利用しています。超純水リサイクル設備は吸着剤や逆浸透膜(RO膜)で構成され不純物を取り除くことで再利用を可能としています。
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マスクブランクス排水処理における化学物質削減と水リサイクル
マスクブランクスの生産工程では、主に洗浄や研磨プロセスで水と化学薬品が使用され、その後、化学処理工程を経て排水処理プラントで中和されます。EUV(Extreme ultraviolet、極端紫外線)マスクブランクスでは酸性の排水が発生し、一方、オプティカル(Deep ultraviolet、深紫外線)マスクブランクスではアルカリ性の排水が発生することから、これらを混合して中和することで、排水処理における追加の化学薬品の使用を削減しました。さらに、中和水の一部をリサイクルすることで、取水量の削減にも成功しています。この取り組みにより、環境負荷の低減と資源の有効活用を両立しています。