役員報酬

取締役報酬に関する方針
取締役の報酬は、固定報酬と中長期インセンティブ(リストリクテッド・ストック・ユニット(以下、「RSU」といいます。))としています。固定報酬は、基本報酬と、指名・報酬・監査の3委員会の委員および委員長としての報酬で構成し、当社経営環境、社外専門機関調査による他社水準、役職・職責などを考慮して適切な水準で設定しています。 RSUは、2022年度よりストック・オプションに代えて導入した、当社の社外取締役として勤務した期間に応じて所定の株式を交付する制度であり、株価に対して株主と共通の視点を持ち、中長期的に株主と利益を共有することを目的としています。

2024年度においても、報酬委員会において、基本方針、当社経営環境および社外専門機関調査による他社水準、役職・職責等を踏まえて、報酬の構成および水準について審議をおこない、当社方針に沿った構成で、役職・職責に応じた妥当な水準であると判断したうえで、各取締役の報酬を決定しており、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬の内容は、当社方針に沿うものであると判断しています。

RSUは、株価に対して株主と共通の視点を持ち、中長期的に株主と利益を共有することを目的に毎年付与します。当社は、毎年、同年からの3年間を対象期間として、社外取締役に対して固定報酬相当の基準交付株式数を提示します。当該対象期間終了後、当社は社外取締役に対して、基準交付株式数の当社株式の時価相当額の報酬基準額を決定します。当社は、社外取締役に対して、当該報酬基準額の50%の金銭報酬債権を支給します。社外取締役は当該金銭報酬債権を現物出資して、当該金銭報酬債権額を当社株式の払込金額で除した数の株式の割当てを受けます。また、納税資金確保の観点から、残存する報酬基準額に相当する金額が金銭として支給されます。ただし、死亡により退任する社外取締役の相続人および傷病により退任する社外取締役に対しては、報酬基準額のすべてを金銭で支給します。また、翌年度以降も以後3年間を対象期間とするRSUを発行していく予定です。

【報酬の構成比率】

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  1. 3年後の株価が付与時と同程度の場合の目安

  2. クローバック・マルス条項:つぎのいずれかに該当する場合は、RSUによる報酬未払分につき減額又は不支給とし、これらの既払分の全部又は一部につき返還請求することができます。
    ①付与対象者が理由にかかわらず自己都合による退任をした場合、②付与対象者が当社の取締役を解任された場合、③重大な会計の誤り、又は不正による決算の事後修正が取締役会で決議された場合、④付与対象者による在任中の著しい任務懈怠又は法令違反行為、内部規程違反もしくは重要な契約違反等の 非違行為が明らかになった場合

執行役報酬に関する方針
2024年度の執行役の報酬は、固定報酬、年次インセンティブ(業績連動賞与)および中長期インセンティブ(パフォーマンス・シェア・ユニット(以下、「PSU」といいます。))としています。固定報酬としては、各執行役の役職・職責(代表執行役、最高財務責任者など)に応じた基本報酬を、海外駐在の際には駐在に伴う負担補助(一時帰国費用等)を、それぞれ当社経営環境、社外専門機関調査による他社水準、役職・職責等を考慮して適切な水準で設定しています。2003年以降、役員退職慰労金は廃止していますが、例外的に、報酬委員会の決定により、退任時の条件として、セベランス・ペイを支給することがあります。なお、セベランス・ペイの金額等の詳細は、職位、退任理由等を総合的に勘案し、報酬委員会において個別に決定されます。

業績連動賞与は、定量的な業績と定性的な評価で決定され、おおむね0~200%の範囲で変動します。なお、定量的な業績指標は、連結決算における売上収益、親会社の所有者に帰属する当期利益、1株当たり当期利益(EPS)を選定しています。

なお、当社グループの中長期的な企業価値向上に対する意識付けおよび貢献意欲を高めるとともに、国内外のグローバル企業と比較して競争力のある報酬水準・報酬構成とすることで優秀な人材を確保することを目的に、2025年度より新たに執行役に対してもRSUを導入します。

■パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)
PSUは、2019年度より、ストック・オプションに代えて導入しています。あらかじめ定めた業績条件の達成度に応じて株式を交付する制度で、業績目標の達成度合いに応じた支給率は、3事業年度の業績に基づき0~200%の範囲で変動します。

なお、3事業年度の業績指標は、連結決算における売上収益、1株当たり当期利益(EPS)、ROEおよびESG指標(外部機関による評価、重視するESGテーマへの取り組み状況)を選定しています。

2024年度においても、報酬委員会において、基本方針、当社経営環境および社外専門機関調査による他社水準、役職・職責等を踏まえて、報酬の構成および水準について審議をおこない、当社方針に沿った構成で、執行役の役職・職責に応じた妥当な水準であると判断したうえで、各執行役の報酬を決定しており、当事業年度に係る執行役の個人別の報酬の内容は、当社方針に沿うものであると判断しています。

■リストリクテッド・ストック・ユニット(RSU)
2025年度より新たに導入されるRSUは、当社の執行役としての在任期間に応じて、当社の執行役の地位の退任時に、所定の株式を交付する制度です。毎年、当年からの任期(1年間)を対象期間として、執行役に対して基準交付株式数(CEO:基本報酬×0.25÷基準株価、CEO以外:基本報酬×0.15÷基準株価)を提示します。当該対象期間終了後、確定した基準交付株式数は、各執行役の在任期間中、本制度内で管理され、退任時に累積した基準交付株式数に係る当社株式の時価相当額の報酬基準額を決定し、その50%の金銭報酬債権を支給します。執行役は、当該金銭報酬債権額を当社株式の払込金額で除した数の株式の割当てを受けます。また、納税資金確保の観点から、残存する報酬基準額に相当する金額が金銭として支給されます。

【2024年度に係る執行役報酬の構成比率】

CEO

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CEO以外の執行役

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  1. 目標達成度等が全て100%でかつ3年後の株価が付与時と同程度の場合の目安

  2. クローバック・マルス条項:つぎのいずれかに該当する場合は、PSUによる報酬未払分につき減額又は不支給とし、これらの既払分の全部又は一部につき返還請求することができます。
    ①付与対象者が理由にかかわらず自己都合による退任をした場合、②付与対象者が当社の執行役を解任された場合、③重大な会計の誤り、又は不正による決算の事後修正が取締役会で決議された場合、④付与対象者による在任中の著しい任務懈怠又は法令違反行為、内部規程違反もしくは重要な契約違反等の非違行為が明らかになった場合

【2025年度以降の執行役報酬の構成比率】

CEO

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CEO以外の執行役

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  1. 目標達成度等が全て100%でかつ3年後の株価が付与時と同程度の場合の目安

  2. クローバック・マルス条項:つぎのいずれかに該当する場合は、PSUおよびRSUによる報酬未払分につき減額又は不支給とし、これらの既払分の全部又は一部につき返還請求することができます。
    ①付与対象者が理由にかかわらず自己都合による退任をした場合、②付与対象者が当社の執行役を解任された場合、③重大な会計の誤り、又は不正による決算の事後修正が取締役会で決議された場合、④付与対象者による在任中の著しい任務懈怠又は法令違反行為、内部規程違反もしくは重要な契約違反等の非違行為が明らかになった場合

【業績連動係数(業績連動賞与)】

指標の種別

目標値(連結)

実績値(連結)

指標の選定理由

売上収益

7,696億円

8,660億円

国内外市場での当社グループの成長力を計る指標として選定

親会社の所有者に
帰属する当期利益

1,700億円

2,021億円

当社グループの成長が着実な利益を伴っているか計る指標として選定

1株当たり当期利益

483.22円

581.45円

株主と同じ目線で会社の成長度を計る指標として選定

  1. 年次インセンティブ(業績連動賞与)に係る定性評価方法は、「担当部門業績に係る予算達成度」等の項目ごとに評価がおこなわれ、報酬委員会での審議を経て決定します。

  2. 上表の目標値は、当社経営環境等を参考に設定したもので、業績予測とは異なります。

【業績連動係数(PSU)】



基準交付株式数

役職・職責

基準交付株式数

CEO

8,900株

CFO

4,100株

CSO

3,100株

中期業績目標
(対象期間:2026年3月期から2028年3月期まで)
なお、当社報酬委員会の決定により、以下の内容を変更する場合があります。

指標の種別

目標値
(連結)

ウェイト

指標の選定理由

財務指標 ※1

売上収益

9,800億円

25%

国内外市場での当社グループの成長力を計る指標として選定

1株当たり
利益(EPS)

670円

25%

株主と同じ目線で会社の成長度を計る指標として選定

ROE

20.0%

25%

株主の投資額に比して効率的に利益を獲得したか計る指標として選定

ESG指標

重視するESGテーマへの取り組み状況

25%

外部機関による評価※2(50%)、再生エネルギー比率の向上(50%)※3

  • ※1 上表の目標値は、当社経営環境、マーケットコンセンサス等を参考に設定したもので業績予測ではありません。

  • ※2 CDP、DJSIの2社による評価を用います。

  • ※3 ( )の数値は、ESG目標内のウェイトを表しています。

2022年度付与分
(対象期間:2023年3月期から2025年3月期まで)

指標の種別

目標値(連結)

ウェイト

実績値(連結)

指標の選定理由

財務指標

売上収益

7,600億円

30%

7,841億円

国内外市場での当社グループの成長力を計る指標として選定

1株当たり
利益(EPS)

560円

30%

522円

株主と同じ目線で会社の成長度を計る指標として選定

ROE

20.0%

30%

20.6%

株主の投資額に比して効率的に利益を獲得したか計る指標として選定

ESG指標

外部機関による評価、
重視するESGテーマへ
の取り組み状況

10%

ESGの観点からのサステナビリティに関する取り組みを計る指標として選定

  1. ※当社は、サステナビリティに関する取り組みを計る指標として、「外部評価機関による評価」および「重視するESGテーマへの取り組み状況」を目標として設定しています。
    「外部評価機関による評価」については、MSCI、Sustainalytics(以下「S社」)、CDP(気候変動)の評価を指標として選定しています。
    当社は、2021年度において、MSCI:A、S社:Low Risk、CDP:Cの評価を取得していることを踏まえて、MSCI:AA、S社:Negligible、CDP:Bの獲得を目標とし、2024年度実績は、MSCI:AAA、S社:Low Risk、CDP:Bとなりました。
    「重視するESGテーマ」については、「再生可能エネルギー比率」をテーマに選定しました。当社では、2040年度までに100%を達成することを長期目標として掲げていることを踏まえて、対象期間中はその中間目標として30%の達成を目標とし、対象年度における実績は、再エネ比率19%となりました。

2023年度付与分
(対象期間:2024年3月期から2026年3月期まで)

指標の種別

目標値(連結)

ウェイト

実績値(連結)

指標の選定理由

財務指標

売上収益

8,000億円

25%

国内外市場での当社グループの成長力を計る指標として選定

1株当たり
利益(EPS)

560円

25%

株主と同じ目線で会社の成長度を計る指標として選定

ROE

20.0%

25%

株主の投資額に比して効率的に利益を獲得したか計る指標として選定

ESG指標

外部機関による評価
重視するESGテーマへ
の取り組み状況

25%

ESGの観点からのサステナビリティに関する取り組みを計る指標として選定

  1. ※CDP、DJSI、Sustainalyticsの3社による評価を用います。

2024年度付与分
(対象期間:2025年3月期から2027年3月期まで)

指標の種別

目標値(連結)

ウェイト

実績値(連結)

指標の選定理由

財務指標

売上収益

8,300億円

25%

国内外市場での当社グループの成長力を計る指標として選定

1株当たり
利益(EPS)

570円

25%

株主と同じ目線で会社の成長度を計る指標として選定

ROE

20.0%

25%

株主の投資額に比して効率的に利益を獲得したか計る指標として選定

ESG指標

重視するESGテーマへ
の取り組み状況

25%

ITガバナンスの整備(50%)経営のダイバーシティの推進(30%)社員の学びの機会の拡充(20%)を個別の指標として選定

  1. ※( )の数値はESG目標内のウェイトを表しています。

【2024年度に係る取締役および執行役の報酬等の総額】

区分

対象となる
役員の員数

報酬等の
総額

報酬等の種類別の総額

固定報酬

業績
連動賞与

ストック・
オプション

PSU

RSU

取締役

社外

5名

129百万円

74百万円

13百万円

42百万円

社内

2名

10百万円

10百万円

7名

139百万円

84百万円

13百万円

42百万円

執行役

3名

736百万円

221百万円

303百万円

212百万円

合計

10名

876百万円

306百万円

303百万円

13百万円

212百万円

42百万円

  1. 期末現在の人員は、取締役7名(社外5名、社内2名)、執行役3名(2名は取締役を兼務)です。

  2. ストック‧オプションは、新株予約権の公正価値を算定し、2024年度に費用計上すべき金額を記載しています。なおストック‧オプションに代えて、執行役につきましては、2019年度よりPSUを導入しており、社外取締役につきましては、2022年度よりRSUを導入しています。2024年度はストック‧オプションの新たな付与をおこなっていませんが、過年度の付与分のうち、当事業年度に費用計上すべき金額を記載しています。

  3. PSUおよびRSUは2024年度に費用計上すべき金額を記載しています。

【役員ごとの連結報酬額】

最高経営責任者(CEO)

氏 名

役員区分

総額

固定報酬

業績連動賞与

ストック・
オプション

PSU

代表執行役
最高経営責任者(CEO)

池田 英一郎

取締役

5百万円

5百万円

代表執行役

369百万円

111百万円

150百万円

109百万円

執行役(当該期間において連結報酬等の総額が1億円以上)

氏 名

役員区分

総額

固定報酬

業績連動賞与

ストック・
オプション

PSU

代表執行役
最高財務責任者(CFO)

廣岡 亮

取締役

5百万円

5百万円

代表執行役

219百万円

65百万円

88百万円

65百万円

執行役
チーフサステナビリ
ティオフィサー(CSO)

中川 知子

執行役

149百万円

46百万円

66百万円

37百万円