HOYA統合報告書のコンセプトと編集のポイント

HOYA統合報告書2025を制作するにあたり、以下のコンセプトと編集のポイントを基本方針としました。

HOYAのバリューを分かりやすく

価値を創出する仕組み、成長領域など、
初めて当社をフォローする投資家の皆様に対しても
分かりやすく伝わるよう心がけました。

簡潔に分かりやすく

冗長な説明をできるだけ避け、
コンパクトな内容を目指しました。

初の試みとして
「10分で読める統合報告書」を用意

数多くの企業をフォローし、
多忙な機関投資家やアナリストの皆様が
短時間で要点を理解できるように努めました。

一般的な用語の解説は省略

TAMやCAGRのように資本市場で広く認知・使用
されている用語の解説は省略しています。
他方、当社固有の用法などでの表記で頻出するものは
以下の用語集にて解説しています。

編集時点で不透明な要素は排除

特に米国の関税については、
編集時点では事業への影響が不透明であり、
また内容が短期的に変わってきているため、
将来展望における要素として含めていません。

用語集

HOYA統合報告書2025における表記の取り決め

用語

内容/意味

FY24

2025年3月期(期間:2024年4月~2025年3月)

YoY

Year on Year=前年同期比

CC

Constant Currency=為替影響を除いた実質ベースでの成長率

営業利益

「通常の営業活動からの利益」を記載する際に便宜上、営業利益と表記

営業利益率

「通常の営業活動からの利益率」を記載する際に便宜上、営業利益率と表記

当社の事業や製品に関連する専門用語など

関連する領域や製品

用語

内容/意味

グループ全体

四半期レビュー制度

毎四半期、執行役(CEO/CFO/CSO)と各事業部の責任者が業績や見通し、事業戦略と必要なリソースなどについて議論する会議体。期初に設定した目標に対する進捗状況に応じて適宜、事業戦略の軌道修正をおこなう。執行役は人員増強や生産能力拡大などの投資案件に関する合理性を評価し、実施の可否を判断する。

累進配当

業績に連動して毎年、配当金を増額し、減益になった場合においても減配せずに前年の配当を維持する配当のスタイル。

メガネレンズ

累進レンズ

老眼による眼の調節力の低下に対応し、遠くから近くまで1本のメガネで快適に見えるよう設計された多焦点レンズ。

調光レンズ

紫外線や周囲の明るさに応じてレンズの色が変化し、屋外ではサングラスのように濃く、屋内ではクリアになるレンズ。

小児用近視進行抑制
メガネレンズ

MiYOSMARTという商品名で、世界40カ国以上で展開。レンズの中心で通常の視力矯正をおこないつつ、周囲に多数の微小セグメントを配置し、網膜周辺部に「近視性デフォーカス」を常に与えることで、眼軸の過度な伸びを抑え、子どもの近視進行を効果的に遅らせるメガネレンズ。2025年9月現在、日本・米国では未承認。

LSI
(マスクブランクス)

EUV

Extreme Ultraviolet=極端紫外線。波長13.5nmの非常に短い波長の光を利用する先端の半導体製造技術。7nmノード以降で採用が開始された。

DUV

Deep Ultraviolet=深紫外線。波長193nmが主流の紫外線を用いる半導体製造技術。オプティカル方式とも呼ぶ。

オングストローム

半導体の線幅を表す際に使われる大きさの単位。半導体の微細化が進むなか、従来の3nmや2nmといった表現では技術進歩の実態を正確に反映できなくなり、より短いオングストローム単位(例:14Å=1.4nm)での表現に移行している。

位相シフトマスク

露光時に光の波のタイミング(位相)をずらすことで、光の干渉を利用して特定の部分の光を強めたり弱めたりし、よりコントラストの高いパターンをウエハー(最終的に半導体になる部材)に転写できるフォトマスク。EUV露光では2nm相当より導入される予定。

High NA

EUV露光において、より高い開口数(Numerical Aperture)を持つ光学系を使い、より微細なパターンの半導体を製造するための次世代技術。現在、使われているEUV露光装置は開口数が0.33であるのに対し、High NAのEUV露光装置は0.55となる。開口数が高いほど、光をより鋭く集められるので、より微細なパターンを正確に描けるようになる。

新規事業

XRグラス

Extended Reality=拡張現実用のメガネ。HOYAはメガネレンズやブランクスなどの精密部材のノウハウを活かし、現実世界にデジタル情報を重ねて表示できるメガネ型のウェアラブルデバイス用の部材提供を目指している。