強さの源泉 事業ポートフォリオ経営
ビジネスモデルや景気感応度等が異なる複数の事業を展開することでリスクを分散させ、グループ全体の収益性・安定性・成長性を確保していくポートフォリオ経営を展開。
それぞれの事業が現状、どのライフサイクルにあるかを見極め、より成長性の高い領域へ経営資本を配分。また、競争優位性を失った事業の撤退を行うことなどにより、適者生存的な事業ポートフォリオを構築しています。
現在は、ライフケアと情報・通信という2つの大きな事業分野を柱に据えています。
HOYAマネジメント・システム
HOYAでは「短期の積み重ねが長期成長につながる」との考えから、四半期単位の超短期で各事業のレビューと改善活動をおこなっています。(※四半期決算を、年度決算と同等以上に重視しています)
各事業部から成長戦略や業績説明を受けた執行役側が各事業への経営資源の配分、縮小・撤退などの判断をおこなっており、事業ポートフォリオ経営を支える仕組みとなっています。
今後の10年における注力分野
現在の姿にとらわれることなく、継続的に事業ポートフォリオの新陳代謝を図り、次の20年、30年における成長の芽を着実に育成していきます。
ライフケア事業の成長加速
世界的な高齢化、新興国の経済発展による中間所得者の増加等に伴い、医療インフラの整備が急務となり、人々のQOL(Quality of Life)向上へのニーズが拡大。このような背景から、ライフケア事業を成長のエンジンと位置付け、競争力のある製品の開発やボルトオン(既存事業の機能補完的M&A)を積極的におこなっていきます。
情報・通信事業の再活性化
情報・通信事業においては、高い市場シェアを誇る製品群を保有しており、成長余地の限られた成熟事業となっていました。しかしながら、産業全体が技術的なブレークスルー等により再活性化が図れる領域が出てきており、同分野に再び投資を開始しています。具体的には、半導体製造における最先端のEUV露光技術に対応したマスクブランクス、世の中のデータ創出量の増大に伴い成長が見込まれるデータセンター向けのHDDガラス基板の2事業です。これらの領域において技術面・製造キャパシティ面で投資を行い、売上・利益の増加を図っていきます。
新たな事業領域の創出
事業ポートフォリオの老朽化が課題となってきており、M&Aにより新たな事業を獲得し、新陳代謝を図っていきます。大きなテーマとして「メディカル」と「半導体」関連領域を検討、これらの領域でニッチトップとなれそうな領域に参入し、持続的な成長を目指していきます。